世界有数の豪雪地帯での衝撃と感動。
ライター
賴美倫(ライ/台湾)
台湾・宜蘭で生まれ、奈良に移住。 茶道(武者小路千家)、和菓子、着物をたしなみ、写真、日本文化、伝統工芸が趣味。台湾では広告代理店のクリエイターとして活躍。来日後、台湾駐大阪領事館で勤務し、現在は取材、翻訳、インバウンドマーケティングや観光客の行動に関するコンサルタントとして日本の多くの都市を回っている。
南国の台湾で生まれた私は、雪国への憧れがあり、多くの銀世界を訪れましたが、世界有数の豪雪地帯である新潟県十日町市にやってきました。ただ雪深い童話のような世界と想像していましたが、結果としては豪雪地帯の厳しさ・残酷さ・暖かさ・優しさ・情熱を見せてくれたことに感謝しています。
冬の十日町は、高さ2mにも及ぶ雪の壁が街を取り囲み、白銀の迷宮と化します。陽光や月光に照らされた雪の壁の中の道は、光り輝く雪の道となり、雪はまるで造物者のように、年月を経て独特の地形を作り出します。そしてその独特の地形は独特の歴史と文化・食文化・温かい人間性を育ててきました。
山から街まで、まるで巨大な雪の遊園地のような十日町市は、静かに雪の音に耳を傾けることも、一生の雪遊びを思い切り楽しむこともできます。その動も静も楽しめる雪国の風景は、深く心に刻まれ、その時の衝撃と感動は今でもよく思い出します。
世界首屈一指豪雪地的震撼與感動。
南國台灣出生之我,對雪地有太多憧憬與仰慕,於是走訪了許多銀世界,來到世界首屈一指的豪雪地「新潟縣十日町市」,原本想像只是一座埋在深雪的童話世界,最後感謝它讓我看見豪雪獨有的嚴厲、殘酷、溫暖、溫柔與熱情。
十日町的冬天,所到之處高達2公尺的雪壁把整個城市堆圍成一座銀白色迷宮,陽光下月光中雪壁中的道路成了發光的雪光大道,這裡的雪像是個活生生的造物者,經年累月創造出獨特的地形,在獨特的地形中孕育出獨特的歷史文化、飲食文化與溫暖人情,從山川到市區像是個巨大的豪雪遊樂園,可以在這裡靜靜聽雪,也可以瘋狂玩盡一生的雪,這個動靜皆宜的豪雪國國度,所有的畫面都深刻印記在腦海中,一幕一幕讓我經常想起當時給我的震撼與感動。
雪は道を遮断しましたが、最高の芸術の傑作を世界に見せました。
十日町市は日本では高級着物の産地として知られています。東京オリンピックにむけた取り組みが話題になったKIMONO PROJECTでの見事な着物作品を拝見してから、着物の聖地の十日町市に行きたくなりました。
きもの工場のひとつである「青柳」の入り口には1メートル以上の雪が積もり、工房では職人たちの技術と美の追求に脱帽、展示室では目を奪われるほど美しい着物作品が並びます。
他の都市では、多くのメーカーが協力して着物を作っていますが、雪国である十日町では、雪で移動が困難なので、様々な職人たちが集まって、設計から完成までの複雑な工程をすべて同じ会社で行っています。
絞りの技法で創る着物が好きな私は、そこで着物全体が繊細な絞りの技法で作られた着物の立体感に驚くほど感動しました。
豪雪地帯で見学した女性をより美しく見せる究極の芸術作品は、華やかな思い出になりました。
豪雪中斷了去路,卻讓全世界看見最高藝術傑作。
在日本十日町市是無人不知的高級和服創作地,因為東京奧運前造成話題的KIMONO PROJECT,其驚艷全世界的絕美和服作品,讓我更想拜訪此和服聖地。
青柳是十日町市知名和服公司之一,拜訪當天,超過1公尺的積雪堆積在青柳入口,進入青柳工房不禁讓人屏息於職人纖細的技法與對美的高度追求,作品展示室中每件高級和服都美到讓人無法移開視線。
其他城市的和服創作皆是由許多廠商分工合作,豪雪國度的十日町市因為積雪時的寸步難行外出困難,因此各技能職人齊聚一堂,從設計到完成整個繁複的製作過程都在同一家公司內完成。
原本就相當喜愛絞織(絞り)技法的和服,這裡整件和服都以纖細的絞織技法,表現立體感的神技,當時的震撼與感動至今未減。
豪雪中見學穿在身上的極致藝術品,動靜皆讓女人更美麗的和服,留下一章華麗記憶。
月光の中で雪の音に耳を傾け、陽光の下で舞う雪を眺める。
雪を眺めながら体を暖めるのは最高の温泉かもしれません。
今回訪れた「ひなの宿 ちとせ」の月見の湯は、冬の平均積雪深が4mを超える松之山温泉エリアにあり、途中の雪景色で体がより温泉の癒しを求めます。
驚いたのは山の景色に囲まれた松之山温泉には、地下には1000万年前の化石海水があり、その温泉の濃度が温泉基準の15倍と高く、日本三大薬湯のひとつに数えられていることです。
「ちとせ」の月見の湯には2つの温泉があり、1つは95度の高濃度温泉で、温泉好きにはたまらない温泉の王道です。 もうひとつは、旅人の心身を癒すために特別に調整された温泉です。源泉の入った高温の温泉に挑戦する前に、調整された温泉から楽しむことをおすすめします。
冬の月見の湯ではどちらかの温泉でも、雪景色の中で暖かな時間を満喫できます。
月光中聽雪聲,日光中賞雪紛飛。
溫泉最高境界無非是在雪花紛飛中以溫泉暖身。這次我們造訪的「千歲月見之湯」,位於冬天平均積雪高度超過4公尺的松之山溫泉區中,一路雪景讓身體更渴望溫泉的療癒,令人驚訝的是滿眼山景的松之山溫泉地底下竟是1000萬年前的化石海水,湧出的溫泉濃度超過溫泉標準的15倍,因此被列為日本三大藥湯(具療效溫泉)。
千歲月見之湯有兩池湯池,一池是有高濃度且95度高溫原湯湧出,溫泉達人嚮往的溫泉王者,一池是特調後療癒旅人身心的溫泉,建議先享受一般溫度湯池後再挑戰有原湯的高溫泉池。冬天置身此月見之湯,無論哪一池都可享受被雪景擁抱的溫暖。
春から、冬に向け食料の準備をする生活の知恵。
「十日町の子どもはみんなで育て大きくなりました」という言葉で、十日町の人たちの支え合いの温かい性格が伝わってきました。
寒くて長い冬を乗りこえるために作られてきた保存食(乾物、漬物など)は、今では十日町の名物になりました。
十日町の優しいお母さんからは野菜の保存・栄養と美味しい料理法を教えていただきました。例えば保存食の余分な塩分を洗い流して、食材によって昆布だしやかつおだしを使って、適度な油と砂糖で味付けすると保存食も美味しい料理に変身できるということです。
最後にみんなで食卓を囲み、作り立ての保存食料理と美味しい新潟のお米をいただきましたが、どれも美味しく、雪国ならではの知恵も深く感じました。
春天開始準備過冬食糧的生活智慧。
「十日町的孩子是大家一起照顧長大的」,十日町人這樣輕輕的一句話,卻完全詮釋了這裡人溫暖、互相扶持的性格。
為了度過漫長的寒冬,昔日各種保存食品(乾糧、醃製蔬菜等)現在成了十日町市的特色美食。在十日町媽媽食堂中,十日町的婆婆媽媽親切教我們各種食材的保存方法、營養價値與最好吃的料理法,例如先洗去保存食品中多餘的鹽分,依食材而異利用各種烹煮法,讓昆布或鰹魚高湯、適當油與糖的調味讓保存食品變得鮮美,最後大家圍著餐桌一起享用共同完成的保存食品料理與頂級美味的新潟米飯,每一道都美味下飯,每一口都讓人品嘗到雪國深奧的生活智慧。
まるで森の中にある童話世界、植物も動物も美人でした。
雪の上に太陽が輝き、白くきらめく光で空がより青く映りました。
専用のスノーシューを履き、専門ガイドの案内で、ずっと前からお目にかかりたかった「美人林」に入りました。2日間雪が降っていなかったので、枝のてっぺんに積もった雪が溶けて、木の幹の一本一本が上に向かって空まで登れるかのようにまっすぐでした。斜光に照らされた雪の上にまっすぐな木々の影の風景を、地元の人は雪のバーコードという言葉で表現しています。
私たちは高さ2mの雪原を散歩しましたが、夏の森の湖は豪雪に覆われていて、ガイドさんの詳しい説明で冬ならではの動植物の生態を知ることができました。雪はまるで造物者のようだということを、その美しい森で改めて感じました。
帰る前、ガイドさんが「大雪の時は木のてっぺんに雪が積もり、翌日晴れれば木のてっぺんはダイヤモンドのように輝きます」と言ってくれました。毎日移り変わる美人林の豊かな表情は次の訪問の目的になりました。
森林中的童話世界,所有動植物都是美人。
陽光灑在雪地上,泛著閃亮白光的雪地,把天空映得湛藍。換上專用雪鞋,在雪地導遊的帶領下我們進入久仰大名的美人林,已經兩天沒下雪的美人林,樹梢沒有積雪,每棵樹幹都像是可以爬上天際般筆直,當地人用雪地條碼形容斜照陽光下筆直樹影映在雪地上的風景,我們散步在積雪2公尺高的雪原上,豪雪覆蓋了夏天的林中湖,在導遊詳細解說中我們認識了冬天獨有的動植物生態環境,雪像是個活生生的造物者,在這美人林中再次深刻體會。
離開之前導遊說,大雪時雪花堆積在樹梢,隔天如果放晴樹梢如鑽石般閃閃發亮,美人林每天幻化的雪地表情,成了我下次再訪的目標。
ライター
賴美倫(ライ/台湾)
台湾・宜蘭で生まれ、奈良に移住。 茶道(武者小路千家)、和菓子、着物をたしなみ、写真、日本文化、伝統工芸が趣味。台湾では広告代理店のクリエイターとして活躍。来日後、台湾駐大阪領事館で勤務し、現在は取材、翻訳、インバウンドマーケティングや観光客の行動に関するコンサルタントとして日本の多くの都市を回っている。