着ものがたり
越後縮幡
新潟県指定文化財(有形民俗)
当時の染め織りの技法と変遷がわかる
女性たちが願いを込めて織った布
農家の女性たちは、機織り技術の向上、病気の平癒、家内安全などの祈願や、成就の感謝を込め、自ら織り上げた縮の布地を社寺に奉納しました。新潟県指定文化財に指定されている「越後縮幡」は、文化3年(1806年)から大正15年(1926年)までのものです。
柄には縞、格子、経絣〔たてがすり〕、緯絣〔よこがすり〕、緯総絣〔よこそうがすり〕、経緯絣〔たてよこがすり〕などがあります。色彩も豊かで、藍、茜、蘇芳〔すおう〕、黄蘗〔きはだ〕など様々な染料が使われています。当時の優れた技術や、染め織りの技法の変遷を見て取れます。
幡には奉納者の住所、氏名、奉納年月日などが記されています。その美しい織地と丁寧に書かれた文字を見ると、そこに込められた当時の信仰や願いが伝わってきます。
所在地
十日町市博物館
〒948-0072
新潟県十日町市西本町一丁目448番地9
9:00~17:00 (入館は 16:30 まで)
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝・休日の場合は翌平日)、12月28日~1月3日