着ものがたり
越後アンギン及び関係資料
十日町市指定文化財(有形民俗)
十日町・津南地方だけに残存した
植物繊維で編んだ素朴な布
「アンギン」とは、※カラムシ・アカソ・ミヤマイラクサなどからとった植物繊維を編んで作られた素朴な布です。その起源は縄文時代までさかのぼると言われています。この地域では近世まで庶民の暮らしに根付き、袖なしや前当て、前掛け、背中当て、敷物、袋など様々な用途に使われていました。語源は「編衣」「網衣」(あみぎぬ)と推定されます。
「越後アンギン」と名前がついているのは、近世以降の工具や技法が新潟県の十日町市・津南町の妻有地域だけに保存・伝承されているからです。
アンギンは初めはごつごつした手触りですが、使っているうちにやわらかくしなやかになります。縄文時代の人々はこのような編布で衣服を作り、冬の寒さをしのいだり、夏の暑さや怪我などから体を守ったりしていたと考えられています。
※カラムシ・アカソ・ミヤマイラクサ…イラクサ科の多年生植物。
所在地
十日町市博物館
〒948-0072
新潟県十日町市西本町一丁目448番地9
9:00~17:00 (入館は 16:30 まで)
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝・休日の場合は翌平日)、12月28日~1月3日